これは、
史実に基づいた話である。
映画を観てきました。
『最後の決闘裁判』
いわゆる"100年戦争"の時代のフランスで
法的に認められた最後の決闘の顚末を描いた
・・・中世の #Me Too 映画です。
ジュディ・カマーが
それぞれ
騎士、被告、騎士の妻を演じました。
騎士の妻が夫の旧知に暴行されたと訴えるも、
彼は無実を主張し 目撃者もいません。
妻の言葉を信じた夫は、国王へ直訴。
“真実“は、
神による絶対的な裁きに委ねることにー
すなわち、
互いの生死を賭けた“決闘裁判”により
白黒つけることとなったのです。
さて、
“真実”は 一体・・・!?
☆
今回は、
ちょいネタバレしつつ〜の感想文です✋
ネタバレNGの方はご用心を。
☆
本作は、
"事実" を 三者それぞれの視点から描く
3部構成の形をとっています。
こんなかんじ ↓
第一章
〈長官の家系で愛妻家。誇り高く勇猛果敢な騎士の視点〉
王のため、戦地では常に危険を顧みず戦ってきた。
自分、従騎士であるから、戦地での武功こそが勤め。
権力者に忖度などせん。
なのに、世渡り上手な旧知ときたら…
ヤツのせいで随分泥を被らされた。
全く気に食わん。
けど、ようやく“騎士”の称号は得られたぞ✨
ところが、あろうことか
自分の留守中、ヤツが妻を力づくで・・・
ヤツのことは絶対絶対許さ〜〜ん‼️
第二章
〈教養あって美男で色男。恋しちゃった従騎士の視点〉
オレ様って〜教養あるしイケメンだしモテるし、
領主からも気に入られて長官にしてもらえて、
控えめに言って、絶好調⤴️
お?共通の知人の祝いの席で見かけた旧知の妻、
噂通り〜美人じゃね?
って、おいおい、よもやよもや、
彼女、オレ様に色目使ってるぅ?
そっか。あいつら結婚しても未だに子なし。
つまり、あいつに満足できてないんだろ?
オレ様の ピーーーッ の出番?
姦淫は罪だけど、
ま、お互い恋しちゃったんだから、仕方ないよね〜
はいはい〜いやよいやよもプレイのうち〜だよね💘
第三章
〈真実〉
〈良き妻 良き母になりたかった美人妻の視点〉
愛妻家で勇猛果敢?
虚栄心だらけで嫉妬深いジコチューのモラ夫でしょ!
教養あって美男で色男?
確かに美男だろうけど、
勘違いのとんだ自惚れ野郎でしょ!
私は、ただ
良き妻 良き母になりたくて
努力してきたわ。
つましくても幸せに暮らしたかっただけ。
なのに、、、
夫の所有物でしかなく
自由もなく
母にもなれず・・・
もうイヤ!
私は声を上げる!!
「私は乱暴された」
と、このように
章を追うごとに
同じ"事実" が 違った景色として見えるのです。
実際、
同じ場面でありながら
章によって
妻の表情や仕草が微妙に違ってて、
夫目線での妻は、あくまで夫を敬い慕う風に
被告目線での妻は、コケティッシュに被告を誘う風に
第三章での妻は、意志を持った〜あくまでも夫の所有物ではない〜1人の女性として見えました。
ところで。
本作は ”真実“を探るミステリーとしても読めます。
では、本当の“真実”って一体・・・?
→の問いに対するアンサーとして
本作のテロップには
第三章に「真実」とあり、
現代の価値観で客観的に見れば
妻の視点こそが“真実”と言えそうです。
でもでも、待って✋
"真実"は、本当に1つだけなのでしょうか。
やっぱり、
夫にとっては 第一章こそが"真実"で
被告にとっては 第二章が"真実"。
そうー "真実"は
とても主観的なものだと思うのです。
"事実" は1つでも
"真実"は1つじゃない。
前に観た
2つの幕末モノ、
るろうに視点の『るろ剣』とも
そんな見立てで 重なりました。
しかもしかも、
びっくりなんだけど〜(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
マジの史実では、
妻を暴行したのは、本当は賊に扮した夫だった!
〜なんて説も、あるとか無いとか…
夫は、遺恨のある旧知を蹴落としたくて
そうだ!タイマン勝負だったら勝てそうかもって
決闘裁判に持ち込んだ〜らしい、のです。
決闘の結果は同じ。
ゆえに
奇しくも"神の裁く決闘裁判"の不当さを暴くことにもなったとか…?
もし、
これが"真実"だったら
"事実"さえも
違った景色に見えちゃいますね…( ̄O ̄;
☆
本作では
わかりやすく#Me Tooっぽいフェミニズムに
気持ちが傾きそうだったけど、
どうしてどうして、
家父長制度を維持し
かつ王に忠義を立てねばならぬ男も
なかなか生き辛そうです💦
戦う場面めっちゃ痛そうで〜 残酷💧
女には女の辛さがあるけれど、
男にだって男の辛さがあるし、
なんなら〜主君にも主君の辛さがあるのです。
☆
古今東西、
そんな歴史を経てある、今の私たち。
もちろん、
古き良き価値は受け継いでいくべきでしょう。
しかし、過去の良くない価値観に
未だ囚われてしまうこともあります。
誰だって声をあげていい時代に産まれたのは
幸運なことです。
誰もがつましくても幸せに暮らせる
そんな世の中でありたいですね。
★はてブコメへのお返事★
SSDDGGss(id:SSDDGGss)さん
過分なるお言葉、ありがとうございます☺️✨
ハマサンス(id:hamasansu)さん
そういうコト、あるある〜です😅
日本人から見たら、
外人さんって似たように見えますものね…
コピ(id:copinoheya)さん
現代劇だったら…
女性が一枚上手で、ホントは男たちを掌で転がしてた〜
ってなりそうです…😏
でもでも、実は、
若干そんな風に受け取れなくもないラストなので、
面白かったです😁
3x10cm(id:sankairenzoku10cm)さん
nonoにしては 頑張って(笑)
下ネタ全開で書いたパートですね🤪
本編を見ながら
少し前にあった医学生の集団暴行事件などの犯人たちが
まさにこんなタイプだったんだろうなぁ…
とも思ったりしました😤
ま、(失礼ながら)3x10cmさんレベルの
ちょっと勘違い野郎くらいだったら可愛いもんですよ。
ぷぷぷっ😁😁😁
S-Johnny(id:s-johnny)さん
私は1人で観てきましたよ〜♪
むしろ、1人で観た方がいいかも?と思います🤭
木瓜(id:Boke-Boke)さん
某ご長寿人気名探偵アニメの主人公の
決め台詞は「真実はいつも1つ!」だけど、
そうとも言えないから
現代でも
弁護人や検事や判事が必要なのでしょうね。
ふつ映(id:singark071781)さん
ですね〜😓
事件の動機で多いのは、
やっぱり怨恨ですものね…💦
Pちゃん(id:hukunekox)さん
この決闘は、
そもそも妻が暴行されたか否か?が争点なのに
男同士は自分の虚栄心を賭けた戦いに全集中で
見物人にとっては娯楽…
被害者が晒し者になってるだけなのです😓
その点だけでも十分酷いのですよ〜
でも、ラストはちょっとスカッとします😏
うり まさる(id:urimasaru)さん
チャゲアスのその曲の歌詞、ググってみました。
なるほど〜そんな雰囲気も、あるかも?🙄
ルーナっこ(id:Lunakko)さん
生死を賭けた決闘の勝敗で真実が決まる、って
現代の感覚から考えたら、怖いしナンセンスです😓
でも、戦争はある意味勝った方が正義になるし…
人類は進歩しているようで
そうでもないのかもしれません…😞
ケイタ(id:bkeita)さん
真実の判定は難しいですが…
判官贔屓という言葉もあるように、
負けた側や傷ついた側に寄り添える気持ちを
持っていたいと思います😌
スター&ブックマークしてくださったみなさま❣️
いつもありがとうございます♪♫